【Red Velvet】Automatic考察
こんにちは、エトです。
今回は「Automatic」の考察です。
順番が逆になりましたが、前回の「Ice Cream Cake」と深く関係しているので、こちらも参照頂けるとより物語が分かりやすくなると思います。
【Red Velvet】Ice Cream Cake考察 - K-POPの謎解きブログ
第一章: MVの謎
窓辺のシンクから遠ざかるスルギ。
"How.. How do you like this to be?
Natural and Automatic for ya."
この台詞が耳に心地良い。
彼女の手にはパスタ。
テーブルにつくもパスタを口にしない。
よく見るとトマトがたくさん。
そして頭上を回るランプは覚えていてほしい。
イメージ写真ではアイリーンがトマトを持ったカットが。現代的なメタと思われるが、吸血鬼は血が得られない時はトマトジュースを飲むというような描写が多い。
もう一点気になる箇所がある。
これは別のカットだが、右側にいるジョイに注目すると彼女はパスタを食べようとしている。
吸血鬼は恐らくパスタを食べない。
つまりこの時点ではジョイも人間だったという可能性が大いに考えられる。
もう一点は正面手前。
前回のIce Cream CakeではMVに登場するケーキは何故か6ピースあった。
この写真を見てもメンバーは5人だが、テーブルの手前には6本目のフォークが置かれているのだ。更にランプも6つ。6にまつわる謎が更に深まった。
MVに話を戻そう。スルギはテーブルから立ち、鏡の前に立つ。鏡には「真実」と「偽り」という相反する意味がある。
冒頭で何故かパスタを作ったが食べなかった彼女。
つまり、彼女は人間からヴァンパイアになった自分が何者なのかという深い悩みの中にいるのだ。
人間の姿が真実か偽りか、それとも吸血鬼の姿が真実か偽りなのか。
「Automatic」はスルギが葛藤する様子が描かれた作品である。
そんなスルギが見つめていた鏡にウェンディが現れる。
場面が変わり、本棚を背に佇むイェリ。
「Be Natural考察」でも言及したように、また本(棚)が登場。
胸元にはロザリオ=吸血鬼が嫌う物。
つまりイェリは人間という事が分かる。
本棚の中から1冊の本を抜き取る。
抜き取った右隣の本が分かった。
"Grolier Classics"
名著を集めた作品集である。
MVで登場した巻では
・Crime and Punishment
(罪と罰/ドストエフスキー)
・The Diary of Samuel Pepys
(サムエル・ピープスの日記)
・The Confessions of Saint Augustine
(告白/アウグスティヌス)
・Paradise Lost
(失楽園/ジョン・ミルトン)
以上の4作品が収録されている。
現時点ではMVとの関連性は思いつかない。
ただ、これは深読み以上にこじつけの範囲になりそうだが、 "Grolier Classics" を音楽の視点から見ると「クラシック音楽としての賛美歌」「クラシック教会と賛美歌」と捉えられない事もない。
そう、賛美歌は吸血鬼が嫌がるものなのだ。
イェリが本を抜くとその奥に見える車にメンバーが乗っている。中央にはまたロザリオ。ジョイに被るような配置は
①ジョイが人間であること
②ジョイを騙す為にロザリオを飾っている
この2点の捉え方が出来る。どちらにせよ今回はこれからジョイが吸血鬼に仕立て上げられると推測する。
運転席のアイリーン。
バックミラーから何かを気にしている様子。
視線の先には物思いに耽るスルギ。
アイリーンはスルギの様子が最近おかしい事に勘付いているのか。それとも心配しているのか。
寝台に横たわるジョイ。
場面が変わり、ジョイは階段から「赤い世界」に入る。赤は吸血鬼に関連する「血」を表現するのか。
そこに居るのはウェンディ。ゾッとする程美しい…
MVではウェンディが特徴的な登場をする。
筆者の推測ではスルギが葛藤する姿を見かねて、純粋な吸血鬼であるウェンディがジョイかイェリを仕留めるように指示したのではないだろうかと考えた。
光が差す方を気にしつつ走り去るスルギ。
「光」を嫌う吸血鬼の本能と人間としてのアイデンティティが混在しているのか。
ここで迷いつつ闇へ向かうスルギ。
シーンの合間には寝ているジョイとイェリがチラリと映る。
そして場面は本棚→鏡→蛇口→テーブルへと遡る。
スルギは迷いつつも赤い世界でジョイを仕留め、完全なる吸血鬼になったのだ。
最後のワンシーン。
冒頭では回っていたランプが止まっている。
スルギの脳内をぐるぐると巡っていた悩みは尽きた。
第二章: Ice Cream Cakeとの繋がり
今度は前回のIce Cream Cakeとの関連について。
ティーザー写真が公開された時間をおさらい。
AM 10:00 - Ice Cream Cake
PM 10:00 - Automatic
ICCの方が公開時間は早いが、時系列としてはAutomaticの方が先だと推測。
というのも、前回のICC記事と今回の第一章を読むと分かるようにジョイが吸血鬼になった後、イェリが吸血鬼になったからである。
公開順ではなく、彼女たちが行動する時間帯が如実に表れているのである。
Automaticではトマトがよく登場。
人間の血ではなく、代用品で生活をしていた模様。
しかしここで歌詞に注目すると
"따듯한 이 벨벳 Skin 빛이 살짝 앉은 Lips 비에 젖은 듯한 Eyes 모두 아름다워 (温かなこのベルベットSkin 光がほんのりと灯るLips 雨に濡れたようなEyes 全てが美しい)"
とある。
温かな肌ー吸血鬼は基本的に体温が低くひんやりとしているそうだ。人間に触れた時の感想か。
光が灯る唇ー人間に噛み付く吸血鬼の牙か。
雨に濡れた瞳ー吸血鬼に噛まれる事を悟った人間の瞳か。
このような想像が出来てしまう罪深い歌詞…
さて、そんな想像妄想はさておき。
これまでトマトで補っていた吸血鬼が人間の血を吸うと、味の違いに驚きそして病みつきになる事は間違いない。
そんな彼女たちは今まで吸血鬼らしく暗い部屋に閉じこもっていたが、ICCでは外に出てイェリを仕留める。
このような時間の流れではないかと推測した。