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【f(x)】Pink Tape_Art Film考察

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こんにちは、エトです。

今回は「Pink Tape_Art Film」の考察です。

第一章: ナレーション



"Love exists but with an absence of eternity."
愛は存在するが、永遠ではない。


"At the first moment of a lovers encounter, there's an affirmation of love."
恋人達は出会った時、これは"確かに愛だ"と言う。


"Psychologically lunacy, emptiness, panic, delusion that the moment will last forever..."
(愛は)心理的に狂気、空虚、パニック、この瞬間が永遠であるという幻想。


"I'm seized by the desire."
私は欲望に囚われている。


"I hide behind my back... And postpone all answers."
私は背後に隠れて、全てに答える事を回避する。


第二章: 考察

前回の「f(x)世界観考察」を踏まえると、今回の「Pink Tape_Art Film」で描かれる彼女たちはまさに少女から女性への過渡期であると考えられた。

それは何故か。詳しく考えていこう。



暗い部屋にかかるカーテン。
突如光が差し、オレンジ色に染まる。



私たちがカーテンを用いるのは、光を遮断したい時だ。

クリスタルのナレーション
"私は背後に隠れて全てに答える事を回避する"
まさにこの箇所だろう。

つまり光は「」そしてカーテンは「回避」だ。

どうして愛を避けるのか。それは恐らく
"狂気、空虚、パニック、幻想"
を恐れているからだろう。


照らされる花の光。f(x)は"flower"の意もある。
女性らしい花が内面を超え、外から見ても映し出される程に変化している。

1人の少女が女性へと変わりつつあるようだ。



小さな火は彼女の心の奥底に灯った感情。
恐らくだ。



しかし、クリスタルは愛(恋)を恐れている

紙にはクリスタルの恋心が記されているのか、彼女は目を泳がせながらそれを食べてしまう。

まだ自分の気持ちに正直ではない。



バレリーナのような洋服を身につけ、あどけない表情の彼女。


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クリスタルはこのまま少女でいたいのだろう。



ソルリもそうだ。
彼女は無邪気な表情でウェディングドレスのブーケのような物を身に付けている。

大人とは程遠い子どもの道化だ。



少女たちは愛に興味があるが、実際に自分が体験する事を恐れている。

ルネ・マグリットの「恋人たちごっこをして遊んでいる姿がその最たる例だ。



これほどまでに愛に興味があるにも関わらず、恐怖のメタファーとして描かれるサメの風船が浮かんでいる。



これが彼女たちの深層心理だろう。



しかし、消せども消せども再び心の奥底から隠し切れない感情が灯る。



無意識に脚や唇を動かしているのは



広義的な性への目覚めだろうか。






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場面が変わり、外の世界へ出たようだ。



薄暗い部屋で不安げな表情だったアンバーが明るい世界にいる。



ソルリも、



ヴィクトリアもだ。



そしてルナはサメの風船を笑顔で泳がせている。

彼女たちは恐怖を克服したのだ。



クリスタルは幼げな髪型や服装から、少し大人びたようだ。


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少女たちは現実逃避を繰り返しながら、



ちょっぴり大人へと成長した。



もう感情の炎が灯っても、彼女たちは甘んじてその煙を受け入れる。


第三章: 精神的表象

第二章の通り、彼女たちは愛に恐れて現実逃避を繰り返していた。幻想に逃げていた描写は、おおよそ「室内」にいるかどうかで判断ができる。



内の世界=幻想, 現実からの逃避
外の世界=現実, 恐怖からの解放



最後のシーンでは、彼女たちの表情や見た目は明らかに大人へと成長している。


しかし、内の世界(部屋)で若者のアイコンとも言える制服を身に付けているのは、まだ彼女たちは子どもでも大人でもない過渡期ーつまり、大人と子どもの間で揺れ動く年頃である事が読み取れる。


あとがき

「Pink Tape_Art Film考察」いかがでしたか。

ショートムービーなのでボリュームはいつもと比べて少ないと思いますが、奥が深いこの作品は本当に好きです。

何より丁寧に作り込まれた世界観と映像美に圧倒されます。こればっかりはキャプだけでは無く、もう一度映像を観て欲しいものです。


そして次の記事は既に書きたい事がたくさんあるので、更新までに少し時間がかかるかもしれませんが、どうかお待ち頂けたら嬉しいです。

あとブログのデザインを少し変更しました。記事のことしか考えてなかったので、以前より読みやすいブログに変わってたら良いなと思います。

最後に、いつもコメントやはてなスターありがとうございます!これからも楽しんで頂けたら何よりです^^


それではまた。 エト